深沢俊太郎

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Shuntaro Fukasawa
新中国いろはたとえ歌留多


「新・新中国いろはたとえ歌留多」
(連載/月二回/毎月10日と24日更新)
No.15 2005年9月24日
新中国いろはたとえ歌留多:連載No.15
 銀行の冷たさ加減を皮肉った有名な言葉に『天気の好い日に、傘を差し出し、雨が降ってくると、傘を引っ込める』というのが、かつて、ありました。会社の経営者や経営にたずさわったことのあるビジネスマンなら、誰しも、一度や二度ならず、こうした体験は、実感として、あるでしょう。しかし、借りる方も借りる方で、なかなか現金なのが多い、という逆の言い分もあります。借りるときには、喜色満面、揉み手のニコニコ顔だったのが、いざ返すときには、仏頂面、まるで、タダで取られたようなような顔をする。困ったときに助けられたありがたみを忘れる輩(やから)が、あまりに多すぎる、と皮肉った言葉が、標題の句になります。
 中国人は、一度恩を受けた人に対しては、長期にわたって、おおらかな優しいハートを持ち続ける人種のように、思います(ちょっと買いかぶりすぎか……なぁ?)。オシャベリ好きで、口コミの得意な中国人は、自分が受けた恩を美談として、周りの人々に、語り継いでいきます。そして、その話には、尾に、ヒレがついて、どんどんと成長、ついには、伝説的な物語(ちょっと大げさか……なぁ?)、ま、それなりの語り草に、進展していくところが、また、中国的で、愉快なのですが、これも、中国人気質といえるのではないか、と、思います。
ビジネスマンのあなたは、どれだけあなたの知る中国人に『恩(ハート)』を売ることが、できるでしょうか? できているでしょうか?
《好(ハオ) ?(シィ) 是(シ) 他(タァ) 人(レン),?(ウー) ?(シィ) 自(ヅゥ) 家(ジィヤ) 人(レン)》
「好(よ)いときは他人顔、悪いときは身内」
これは、親族間の付き合いは、こうあるべし、と謳(うた)った俚諺ですが、こりゃあナカナカできることじゃあ、ありません。

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